ジェネリック医薬品(後発医薬品)について

ジェネリック医薬品(後発医薬品)について

ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは?
みんなのギモンにお答えします!

先に結論を申し上げますと、当薬局ではジェネリック医薬品を推奨しております。

日本では国の負担する医療費の増大が深刻な問題です。

将来の世代にその負担を先送りしないため、ジェネリック医薬品の普及が求められております。

 

ジェネリック医薬品(後発医薬品)って?

ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分を使っており、品質、効き目、安全性が同等なおくすりです。厳しい試験に合格し、厚生労働大臣の承認を受け、国の基準、法律に基づいて製造・販売しています。

 

先発医薬品とジェネリック医薬品(後発医薬品)は何が違うの?

治療効果を担う有効成分とその含有量は全く違いがありません。
例えば錠剤では、錠剤の形を作るための添加剤が違う、といったことがあります。
あくまで「違いがある」というだけで、どちらが良くてどちらが悪いという優劣を持つものではありません。
添加剤はそれ自身が体に作用したり有効成分の治療をさまたげたりするものは使用していません。使用前例があり、安全性が確認されている添加剤が使用されています。

※ただし、アレルギーをお持ちの方は、先発医薬品かジェネリック医薬品かを問わず、添加剤の中でアレルギーを起こすものがあるかもしれませんので、医師や薬剤師にご相談下さい。

 

どんな試験がされているの?

規格試験:有効成分の純度や量を確認
溶出試験:先発医薬品と同様に体内で溶けるかを確認
生物学的同等性試験:先発医薬品と同じ速さで同じ量の有効成分が体内に吸収されるかを確認
安定性試験:温度や光などに影響されず、長期に保存しても変化がないかを確認

 

みんなどれくらいジェネリック医薬品を選んでいるの?

国全体では数量シェアで約70%がジェネリック医薬品となっています。
当薬局では約80%です。

 

ジェネリック医薬品って安い材料で作ってるから安いの?

ジェネリック医薬品の価格も先発医薬品の価格も国が定めており、製造メーカーが定めているわけではありません。
ジェネリック医薬品は研究開発に必要な莫大な費用を必要としない点を背景に、安い価格が定められています。
売値が定められている以上、安く作りたいのはジェネリック医薬品でも先発医薬品でも同じですね。
ということで、安い材料で作っているから安いわけではありません。

 

自己負担額があまり変わらなくてもジェネリック医薬品にする意味はあるの?

患者さんが支払っていない分の医療費は社会保障費によって賄われています。ジェネリック医薬品の選択により社会保障費が削減され、医療保険制度全体の持続可能性が向上します。これは、将来の医療サービスの提供にもプラスの影響が期待されます。
患者さんの自己負担額は総額の1〜3割のため、ジェネリック医薬品を選択しても先発医薬品を選択した場合と己負担額があまり変わらないこともありますが、残りの7〜9割に使われる社会保障費の削減に貢献頂くことができます。

 

子供で自己負担が無いのですが、ジェネリック医薬品を勧めるのはなぜですか?

主な理由は2つあります。

1つ目は、上述にもある医療費の観点です。
自己負担が無いケースでは、社会保障費に加えて、公費によって医療費が賄われています。この公費の財源は国や地方自治体の税金です。

2つ目は、味などの工夫です。
特に小児用のお薬では、自己負担の軽減というメリットに代わる患者さんメリットを生み出すべく、各ジェネリックメーカーは様々な工夫を行なっています。
お子様用の粉薬やシロップ薬では味を飲みやすく、坐薬では先発医薬品が冷蔵庫保管のところジェネリック医薬品では常温での保存が可能なものがあったり、といった例が挙げられます。

 

先発医薬品をお勧めするケースはありますか?

【どうしても気持ちとして心配になってしまう方】

プラセボ効果という言葉をご存知の方も多いのではないでしょうか。医薬品による治療効果は、心理的な影響を受けるとされています。
そのため、「ジェネリック医薬品は効かないんじゃないか」という思いが強い場合、治療効果への影響が懸念されるため、無理にジェネリックを推奨することはしておりません。

【名称が変わることで何を飲んでいるかわからなくなってしまう】

基本的に先発医薬品は商品名、ジェネリック医薬品は成分名となっております。
もともと先発品を飲んでいた方がジェネリックに変更となると、名称が変わります。
これによってご自身またはご家族での服薬管理が難しくなってしまう懸念がある場合、無理にジェネリックを推奨することはしておりません。

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